信仰の貯蓄

担任牧師コラム

わたしの神は、ご自身の影響の富の中から、あなたがたのいっさいの必要を、キリスト・イエスにあって 満たしてくださるであろう。

ピリピ人への手紙 4:19

先進国ほど、貯蓄率が高いのは言うまでもありませんが、使った後で残りを貯蓄しようと思っても、まず無理でしょう。蓄えがあれば、いざという時に困らないのと同様、信仰にも貯蓄が必要であることを悟らなければなりません。

それでは、どこに貯蓄するのでしょうか。「あなたがたは自分のために、虫が食い、さびがつき、また、盗人らが押し入って盗み出すような地上に、宝を蓄えてはならない。むしろ自分のため、虫も食わず、さびもつかず、また、盗人らが押し入って盗み出すこともない天に、宝を蓄えなさい。あなたの宝のあるところには、心もあるからである。(マタイ6:19~21)」とあるように、天に蓄えるのです。だとすると、信仰の貯蓄のためには何をすればよいのでしょうか。信仰を貯蓄する具体的な方法をお話します。

まずは、平素に信仰貯蓄をした人々を見てみましょう。  タビタ(ドルカス)は、イエス様を深く愛し、戒めを守り、良い働き・施しをした女性で、ヨッパで彼女のことを知らない人はいない程でした。しかし、彼女は思い病にかかり、死んでしまいます。彼女の援助を受けた寡婦たちは悲しみに暮れ、ロフトに遺体を安置して泣き叫びます。そこに神様の啓示を受けたペテロが到着し、皆をロフトから退かせた後、祈って「タビタよ、起きなさい」と命じたところ、彼女は何事もなかったように生き返りました。平素の信仰の蓄えにより蘇ったのです。

カイザリヤ地方のイタリア軍の百卒長、コルネリオも敬虔な信仰を持ち、できる限り良い施しをした人ですが、天使が現れ、ペテロを招くように啓示を受け、その通りにしたところ、そのメッセージに恵まれ、異邦人であるのに、聖霊のバプテスマを体験します。その姿を見た多くの人々が洗礼を受けたと使徒行伝の10章に記録されています。まさしく、平素の信仰の貯蓄によって起きた奇跡の一つであったことは言うまでもありません。

次に信仰を貯蓄する具体的な方法をお話します。

1.主日を守ることは、最も大切な貯蓄です。

2.天国に宝、物質を積む献金も大きな貯蓄です。

3.祈りは、強力かつ確実な貯蓄であることは言うまでもありません。

4.救済(施し)も立派な貯蓄です。

5.敬虔な暮らしをすることも貯蓄の大きな力になります。

6.聖徒をもてなすことは、大きな利回りの貯蓄と言っても差し支えないでしょう。

7.霊魂を神様の元に導く伝道こそ、貯蓄の中でも最たるものと言うことができます。

マケドニアのピリピ教会において行われた信仰の貯蓄について、具体的に見てみましょう。

彼らはパウロの宣教を支えるために祈りの貯蓄をしました。祈りには、時空を超えることができる偉大な力があります。海外にいる家族のために祈ることもできますし、宣教旅行に出かけている牧師のために祈ることも可能です。祈ることによって、世界宣教に参与することができるのです

また、彼らは献金を通して宣教を支えました。「わたしは、すべての物を受けてあり余るほどである。エパフロデトから、あなたがたの贈り物をいただいて、飽き足りている。それは、かんばしいかおりであり、神の喜んで受けて下さる供え物である。(ピリピ4:18)」。

信仰の貯蓄は芳しい香りになり、神様が喜んでくださいます。神様が喜ばれるのなら、その褒美が素晴らしいものになることは間違いないことです。信仰の貯蓄に励み、神様から30倍・60倍・100倍の恵みを受け、昼は雲の柱、夜は火の柱で守られ、勝利から勝利、栄光から栄光へと導かれますように、主の御名によって、お祈りいたします。